『I-LAND』は、2020年に放送された韓国の超大型K-POPサバイバル番組で、BTSを輩出したBig Hit Entertainment(現HYBE)と、Mnetを手掛けるCJ ENMが初めて共同で企画・制作したプロジェクトです。

次世代を担う“理想のアイドル”を誕生させることを目的に、総制作費200億ウォン(約20億円)を投入したこの番組は、単なるオーディションの枠を超えた「K-POPの未来を描く挑戦」として、世界中のファンから注目を集めました。

この記事では、『I-LAND』の独自の番組構成や革新的なルール、練習生たちの成長、BTSとの関わりなどを、最新の視点からわかりやすく解説します。

1-1. 番組の企画背景と放送時期

  • 放送期間:2020年6月26日〜9月18日(全12話)
  • 放送局:韓国Mnet(グローバル配信あり)
  • 企画背景:BTSに続く“グローバルスーパースター”を発掘すべく、HYBEとCJ ENMがタッグを組み誕生したプロジェクト。

1-2. Big Hit Entertainment×CJ ENMによる新たな挑戦

  • 制作はBig Hitのレーベル「BELIFT LAB」が担当。
  • HYBEの芸術性とCJ ENMの演出力が融合し、「リアル×ドラマ×K-POP」を兼ね備えた新感覚オーディション番組が誕生しました。
  • 番組自体が世界中のK-POPファンを対象にしており、国際的な視点からも大きな話題に。

1-3. 理想のアイドル誕生のための特別な空間

  • 巨大ドーム型スタジオ「I-LAND」:世界観を表現したハイテク施設。練習・生活・パフォーマンスのすべてをこの施設内で実施。
  • 「アイドルになるべくして選ばれた者たちが、“理想の存在”になるために進化する場所」として構成されました。

2-1. 「I-LAND」と「GROUND」2つの空間と入れ替えシステム

  • I-LAND:本戦に進出できる限られた練習生が滞在する施設。
  • GROUND:落選者が一時的に移動し、再挑戦のチャンスを狙う施設。
  • パフォーマンスごとに入れ替えがあり、常に生き残りを懸けた心理戦が展開されました。

2-2. プロデューサー審査×グローバル視聴者投票の融合

  • 番組前半(Part.1):プロデューサーによる評価中心
  • 番組後半(Part.2):グローバルファンによる投票が決定力を持つ
  • 専門家の評価×視聴者の声=ハイブリッドな選抜方式により、公平性とエンタメ性が両立されました。

2-3. サバイバルの流れと各ミッションの内容

ミッション名内容特徴
エントランステスト個々の能力を審査、I-LAND行きの18名を選出初回から高い緊張感
チームミッションダンス・ボーカル・表現力を評価する課題実力・チームワーク・リーダー性が試される
コンセプトミッションデビュー候補としての表現力と魅力の検証K-POPらしい完成度の高いステージが多数
ファイナルミッション世界同時配信のライブで最終パフォーマンスを披露ENHYPEN誕生の瞬間に、世界中のファンが投票で参加

3-1. 世界各国から集まった23人の志願者

  • 韓国を中心に、アメリカ・オーストラリア・日本など多国籍な練習生が参加。
  • グローバルな魅力と才能を持つ候補生たちが多数出演し、国際色豊かなK-POPグループ誕生への期待が高まりました。

3-2. パート1・パート2での注目パフォーマンスと心理戦

  • 「Fire(BTS)」「DNA」などのK-POP名曲カバーから、オリジナルステージまでクオリティの高いパフォーマンスが続出。
  • 仲間でありライバルでもある環境の中で、友情・嫉妬・涙といったリアルな人間ドラマが視聴者の共感を呼びました。

3-3. BTSの登場や豪華プロデューサー陣による指導

  • BTSが特別出演し、後輩たちに直接アドバイス
  • プロデューサーにはRain(ピ)やZICO、Wonder Girls出身のソネらが登場し、プロの厳しさと温かさを伝えました。
  • 専門家の本気の指導により、練習生たちは短期間で驚異的な成長を遂げました。

📌 次回は、「ENHYPEN誕生の瞬間とその後の快進撃」について詳しく紹介します。I-LANDで繋がった夢が、どのように世界へ羽ばたいたのかを見届けましょう。

『I-LAND』の最終回で誕生したENHYPEN(エンハイプン)は、番組の壮大なスケールと感動的なドラマの集大成としてK-POP界に大きな衝撃を与えました。ここでは、彼らがどのようにして選ばれ、デビューを果たし、今に至るのかを振り返ります。


4-1. デビューメンバー7人決定までのサバイバル

  • 最終評価はグローバルファン投票×プロデューサー評価
    最終回では視聴者投票(6名)+プロデューサー推薦(1名)で、デビューメンバーが決定。
  • 選ばれた7人
    ヒスン、ジェイ、ジェイク、ソンフン、ソヌ、ジョンウォン、ニキ
    実力・ビジュアル・個性を兼ね備えたメンバー構成が、グローバルな関心を集めました。
  • 最終投票時の緊張感と感動の瞬間
    視聴者と練習生たちが共有した“夢の瞬間”は、今も語り継がれる名場面となっています。

4-2. ENHYPENメンバー紹介とその後の活躍

  • デビューアルバム『BORDER : DAY ONE』(2020年11月)で華々しくデビュー
    初週28万枚以上の売上を記録し、歴代新人ボーイズグループとして異例の成功を収めました。
  • 代表曲:「Given-Taken」「FEVER」「Blessed-Cursed」「Bite Me」など
    高い音楽性とパフォーマンスで、グローバルチャートを席巻。
  • グローバル活動
  • 2023年には初のワールドツアー「MANIFESTO」を開催
  • 日本・アメリカ・東南アジアなどでライブを実施
  • 2024年には新アルバム『ORANGE BLOOD』『ROMANCE : UNTOLD』を連続リリースし、成長を加速中

4-3. 脱落者の新たな道:&TEAMへの参加

  • HYBE JAPAN LABELSの中核グループとして活躍中
    &TEAMも世界規模で活動しており、ENHYPENと共にI-LAND出身の才能がグローバルで躍動しています。
  • K・EJ・TAKIなどの脱落者が『&AUDITION』で再挑戦
    日本を拠点としたグローバルボーイズグループ「&TEAM(エンティーム)」として再デビューを果たしました。

5-1. グローバルオーディション番組の新潮流

  • 世界180カ国以上のファンが参加し、K-POPファンダムのグローバル化を強力に後押し。
  • 番組そのものが“グローバルK-POPデビューのスタンダード”となりました。

5-2. 視聴者参加型プロジェクトの進化

  • 単なる投票ではなく、SNSを通じたキャンペーン・メッセージ企画・応援広告なども活発化。
  • “一緒にアイドルを育てる”という文化が一層深まりました。

5-3. シーズン2「I-LAND2:N/a」への発展

2024年より放送開始された『I-LAND2:N/a』ではガールズグループ版が始動
LE SSERAFIMやNewJeansを輩出したHYBE傘下が再び注目を集め、さらなるK-POPの革新が期待されています。

6-1. 特別な空間とリアルな人間ドラマ

  • 巨大スタジオ「I-LAND」で繰り広げられる日常と競争の両面が、ドラマ以上にリアル。
  • カメラの前で見せる素直な感情が、多くの視聴者の共感を呼びました。

6-2. 練習生たちの成長ストーリーとチームワーク

  • 単なる才能の比較ではなく、「どれだけ成長したか」にもフォーカス。
  • 仲間を思いやり、支え合う姿が“ライバルを超えた絆”として描かれました。

6-3. 視聴者投票による一体感と応援文化

  • 視聴者が“プロデューサーの一員”として関わる体験が、番組への没入感を高めました。
  • 毎回のパフォーマンス結果に一喜一憂する“参加型エンタメ”の極致。

『I-LAND』は、単なるオーディション番組ではありませんでした。
K-POPの未来を切り拓いた先駆的プロジェクトとして、次のような要素で今も高く評価されています。

  • 革新的な番組構成と演出
  • 世界を舞台にしたグローバル視点
  • ENHYPEN・&TEAMなど、次世代スターの誕生
  • 視聴者と練習生が共に作った“リアルな成長物語”

そして何より、そこに映し出された努力・絆・夢・別れが、今も世界中のファンの記憶に深く刻まれています。

『I-LAND』は終わっても、その影響力と感動は、これからも語り継がれていくことでしょう。