2019年に放送された韓国の人気オーディション番組『PRODUCE X 101』から誕生したボーイズグループ「X1(エックスワン)」。
期待の大型新人としてデビューした彼らは、デビューアルバムが初週売上で歴代記録を更新するなど、華々しいスタートを切りました。

しかし、その後まもなく発覚した投票操作問題により、グループはわずか5か月という短い活動期間で解散を迎えることになります。
本記事では、X1誕生の背景、各メンバーの詳細プロフィール、解散後の現在の活動までを網羅的に解説します。

「X1ってどんなグループだったの?」「メンバーは今どうしてるの?」という疑問を持つあなたに向けて、
最新情報と共にX1の全貌をお届けします。

目次

1-1. グループ結成の経緯と名前の由来

X1は、Mnetが制作したオーディション番組『PRODUCE X 101』の最終回で選ばれた11人で構成されたボーイズグループです。
グループ名「X1(エックスワン)」は、未知数(X)とナンバーワン(1)を掛け合わせた造語で、無限の可能性を持つ“ナンバーワン”アイドルを意味します。

結成のポイント:

  • 番組放送期間:2019年5月~7月
  • 応募者数:100人以上の練習生
  • 視聴者投票による最終選考
  • 最終11名でX1結成

1-2. 活動期間とグループの特徴

X1は2019年8月27日にデビュー。デビューアルバム『QUANTUM LEAP』は初週売上52万枚超を記録し、新人として異例の成功を収めました。

グループの特徴:

  • 高いダンス・ボーカルスキルを兼ね備えた構成
  • 多彩な事務所所属のメンバー構成
  • ユニット・センター制など番組システムを踏襲

デビューショーコン(SHOW-CON)は韓国の京セラドームで開催され、約2万人を動員するなど注目度は非常に高いものでした。

1-3. 番組での注目ポイントと話題性

『PRODUCE X 101』はシーズンを重ねるごとに人気が高まり、X1誕生の瞬間には韓国国内だけでなくグローバルな注目を集めました。

番組内の話題ポイント:

  • Xポジション制度(特別追加枠)が初導入
  • 「センター戦争」と呼ばれたキム・ヨハンとキム・ウソクの争い
  • チョ・スンヨンやイ・ウンサンなど“隠れ実力派”の急浮上

しかし、後に視聴者投票の不正操作(順位操作)問題が発覚し、X1の活動に大きな影を落とすことになります。

以下は、X1に選ばれたメンバー11人のプロフィールと、現在の活動状況の一覧です。

2-1. キム・ヨハン(センター)

  • 生年月日:1999年9月22日
  • 所属事務所:OUI Entertainment
  • 解散後の活動:ソロアーティスト、俳優として活躍。KBSドラマ『学校2021』主演。

2-2. キム・ウソク

  • 生年月日:1997年10月27日
  • 所属事務所:TOP Media(元UP10TION)
  • 解散後の活動:ソロデビュー、俳優業でも活躍中。

2-3. ハン・スンウ

  • 生年月日:1994年12月24日
  • 所属事務所:IST Entertainment(元VICTONリーダー)
  • 解散後の活動:ソロ歌手として活動、兵役も完了。

2-4. チョ・スンヨン(WOODZ)

  • 生年月日:1996年8月5日
  • 所属事務所:EDAM Entertainment
  • 解散後の活動:WOODZ名義でソロ活動。韓国音楽界で高い評価を得る。

2-5. ソン・ドンピョ

  • 生年月日:2002年9月9日
  • 所属事務所:DSP Media
  • 解散後の活動:MIRAEのメンバーとして再デビュー。

2-6. イ・ハンギョル

  • 生年月日:1999年12月7日
  • 所属事務所:MBK Entertainment
  • 解散後の活動:デュオ「H&D」を経てソロ活動へ。

2-7. チャ・ジュノ

  • 生年月日:2002年7月9日
  • 所属事務所:Woollim Entertainment
  • 解散後の活動:DRIPPINのメンバーとして活動中。

2-8. カン・ミンヒ

  • 生年月日:2002年9月17日
  • 所属事務所:STARSHIP Entertainment
  • 解散後の活動:CRAVITYのメンバーとして活動。

2-9. イ・ウンサン

  • 生年月日:2002年10月26日
  • 所属事務所:BRANDNEW MUSIC
  • 解散後の活動:ソロアーティストとしてデビュー、ドラマ出演も。

2-10. ソン・ヒョンジュン

  • 生年月日:2002年11月30日
  • 所属事務所:STARSHIP Entertainment
  • 解散後の活動:CRAVITYのメンバーとして活躍中。

2-11. ナム・ドヒョン

  • 生年月日:2004年11月10日
  • 所属事務所:MBK Entertainment
  • 解散後の活動:BAE173のメンバーとしてデビュー。
名前現在の主な活動所属グループ/事務所
キム・ヨハンソロ・俳優OUI Entertainment
キム・ウソクソロ・俳優TOP Media
ハン・スンウソロ・兵役終了IST Entertainment
チョ・スンヨンWOODZ名義でソロ活動EDAM Entertainment
ソン・ドンピョMIRAEメンバーDSP Media
イ・ハンギョルソロ活動MBK Entertainment
チャ・ジュノDRIPPINメンバーWoollim Entertainment
カン・ミンヒCRAVITYメンバーSTARSHIP Entertainment
イ・ウンサンソロ・俳優BRANDNEW MUSIC
ソン・ヒョンジュンCRAVITYメンバーSTARSHIP Entertainment
ナム・ドヒョンBAE173メンバーMBK Entertainment

3-1. 『PRODUCE X 101』でのサバイバルとデビュー決定まで

『PRODUCE X 101』は、2019年5月〜7月に放送されたMnetのサバイバルオーディション番組第4弾です。
練習生101人が数か月間にわたり熾烈な競争を繰り広げ、最終回で視聴者投票によって選ばれた11人が「X1」としてデビューしました。

番組の注目ポイント:

  • 新制度「Xポジション」導入(特別追加枠)
  • センターを巡る“キム・ヨハン vs キム・ウソク”の接戦
  • 投票数1000万超えの歴代最多記録
  • チョ・スンヨン、イ・ウンサンなど“逆転デビュー”の話題性

最終回は韓国国内外で大きな話題となり、SNSでは「#PRODUCEX101」「#X1Debut」が世界トレンド上位を占めました。

3-2. デビュー曲・ヒット曲紹介(FLASHほか)

X1のデビュー曲「FLASH」は、2019年8月27日にリリースされたアルバム『QUANTUM LEAP』のタイトル曲です。
重厚なエレクトロサウンドと切れのあるパフォーマンスが話題となり、新人グループとして異例の成功を収めました。

主な代表曲:

曲名内容・特徴リリース日備考
FLASHデビュー曲。緻密な構成のダンスと疾走感あるサウンド2019年8月27日各音楽番組で1位獲得
U GOT IT『PRODUCE X 101』での課題曲。高難易度のダンス番組内楽曲ファン人気が高い
MOVEセクシーなコンセプトで注目番組内楽曲X1の多様性を示す
Like Always解散前最後のファンソング2019年12月ファンへの感謝が込められた楽曲

特に「FLASH」のMVは公開24時間で400万回再生を超えるなど、デビュー直後とは思えない爆発的反応を獲得しました。

3-3. 活動中の主なエピソード・話題

X1の活動は短期間ながらも、濃密でファンとのつながりの強い期間でした。

話題となった主な出来事:

  • デビューショーコンに2万人以上動員
  • 各種音楽番組で1位を獲得し“音楽番組5冠”を達成
  • バラエティ出演では天然キャラや仲の良さが話題に
  • 年末の授賞式(MAMA 2019など)にも出演

また、韓国最大級の授賞式「Asia Artist Awards」では新人賞を受賞し、X1の将来に対する期待がさらに高まりました。

4-1. 活動終了の背景と公式発表

X1はデビュー直後から順調な滑り出しを見せましたが、その裏で『PRODUCE X 101』の投票操作(順位改ざん)疑惑が浮上。
最終的に番組プロデューサーが不正を認めることとなり、社会問題へと発展しました。

活動終了までの経緯:

  • 2019年11月:Mnetが投票操作を認める
  • 同年12月:番組関係者が逮捕・起訴
  • 各所属事務所間での「今後の活動」協議が難航
  • 2020年1月6日:CJ ENMよりX1の解散を公式発表

X1のメンバーは解散に強く反対したとされますが、事務所間の合意が得られなかったため、グループとしての継続は不可能となりました。

4-2. ファンや業界への影響

X1の突然の解散は、ファンのみならずK-POP業界全体にも大きな衝撃を与えました。

影響と反応:

  • SNSでは「#X1Disband」や「#WeTrustX1」がトレンド入り
  • 韓国国内で再結成を求める署名運動が展開(20万人超)
  • オーディション番組への信頼性が失われ、番組フォーマット自体の見直しが進む
  • 一部のメンバーが精神的ショックやメディア露出の減少に苦しむ時期も

しかしその後、メンバーたちはそれぞれの場所で再起を果たし、個人活動や新グループで再びファンの前に姿を現すようになります


🔚 まとめ:X1は短くも強く記憶に残る“伝説のグループ”

わずか5か月の活動ながら、X1が残した功績や音楽は今も多くのファンの中に生き続けています。
不本意な形での活動終了でしたが、彼らの情熱とパフォーマンスはK-POPシーンに確かな爪痕を残しました。

「X1が教えてくれたのは、限られた時間でも本気で輝けるということ。」
彼らの物語は、今も多くのファンの心を動かし続けています。

5-1. 各メンバーの新グループ・ソロ活動

X1解散後、11人のメンバーはそれぞれの事務所に戻り、新たな道を歩み始めました。多くのメンバーが新グループで再デビュー、またはソロアーティストとして活動しています。

現在の活動一覧(2025年時点)

メンバー名現在の主な活動所属グループ/事務所
キム・ヨハンソロ歌手・俳優OUI Entertainment
キム・ウソクソロ活動・俳優TOP Media
ハン・スンウソロ活動・兵役終了IST Entertainment(VICTON出身)
チョ・スンヨン(WOODZ)ソロアーティスト(高評価)EDAM Entertainment
ソン・ドンピョMIRAEメンバーDSP Media
イ・ハンギョルソロ活動、H&Dを経て個人展開PocketDol Studio
チャ・ジュノDRIPPINメンバーWoollim Entertainment
カン・ミンヒCRAVITYメンバーSTARSHIP Entertainment
ソン・ヒョンジュンCRAVITYメンバーSTARSHIP Entertainment
イ・ウンサンソロアーティスト、俳優業もBRANDNEW MUSIC
ナム・ドヒョンBAE173メンバー(2024年脱退)PocketDol Studio

多くのメンバーが音楽活動を継続し、グループ再編やソロ転向など柔軟にキャリアを築いています。

5-2. 俳優・バラエティなど多方面での活躍

音楽活動にとどまらず、俳優やMC、モデル、バラエティ出演など、エンタメ業界の幅広い分野での活躍が目立ちます。

代表的な事例:

  • キム・ヨハン:KBSドラマ『学校2021』主演。演技とバラエティでも高評価。
  • キム・ウソク:ロマンス系ドラマ出演を重ね、俳優としても安定の地位を築く。
  • チョ・スンヨン(WOODZ):作詞・作曲からステージ演出まで手がけ、アーティスト志向を強める。
  • イ・ウンサン:演技活動を本格化し、ウェブドラマでも主演経験あり。

バラエティでは、グループ時代には見えなかった“素顔”を披露し、親近感を持たれるメンバーも増えています。

5-3. 再結成やスペシャルステージの噂

X1の再結成を望む声は今なお多く、ファン主導で署名運動が行われたり、SNSで話題になるたびにトレンド入りするなど、根強い人気を誇っています。

再結成に関する主な動き:

  • CJ ENMによる再結成の調整は2020年時点で事務所間の意見不一致により頓挫
  • メンバー同士は今も交流があり、合同イベントや非公開での再会の可能性も
  • 2023年には一部メンバーの同窓コラボ企画がファンの間で話題に

正式な再結成の予定は現時点ではありませんが、「スペシャルステージ」や「周年記念企画」など、再会の可能性は十分に残されています。

6-1. オーディション番組への影響

X1は、投票操作問題という負の側面を抱えつつも、オーディション番組の在り方を根本から問い直す契機となりました。

主な影響:

  • 『PRODUCEシリーズ』の打ち切りと再構成
  • 透明性重視の新フォーマット(『BOYS PLANET』など)の登場
  • CJ ENMによる制作体制の刷新と第三者監査の導入

X1の件をきっかけに、視聴者の信頼を回復する動きがK-POP業界全体で広がり、今後の番組制作の「倫理基準」にも大きな影響を与えました。

6-2. ファンカルチャーやグローバル人気の拡大

X1は、韓国国内にとどまらずアジア・欧米圏にも多くのファンを持つグローバルボーイズグループとして、ファン文化にも大きな変化を与えました。

X1が残したファンカルチャー:

  • 世界同時トレンド入りするSNSムーブメント
  • ファンダム主導の広告キャンペーン(地下鉄・空港など)
  • YouTubeでの自己制作コンテンツがブームに(リアクション動画、応援編集)

さらに、多国籍ファンが団結して署名活動・再結成の嘆願書を提出するなど、ファンダムの影響力が可視化された事例としても注目されました。

わずか5か月間という短命ながら、X1はK-POP第4世代を象徴する存在として今も語り継がれています。

X1が“伝説”となった理由:

  • 圧倒的なパフォーマンス力と完成度
  • デビューアルバムで歴代新人売上記録を樹立
  • 異例のスピードでグローバルファン層を獲得
  • 解散後も個人で活躍し続けるメンバーたちの存在
  • オーディション番組の在り方にまで影響を与えた社会的インパクト

「短くも強く輝いた11人の軌跡」は、ファンにとって今も色褪せることのない宝物です。

X1という名前は、一つのグループを越えて、K-POPの歴史に刻まれる“象徴”として、これからも多くの人々の記憶に残り続けることでしょう。